この記事を読んで欲しい人 | AED | 使い方 | 注意点
この記事は、
- AEDの使い方を知りたい!
- 管理している施設にAEDがあるけど、何か注意点はある?
- 管理物件にAEDを置こうかと思っています。
上記の方向けに書いています。
もし大切な人が目の前で倒れても、AEDをあなたが使って処置をすれば助かる可能性が上がります。さらに、設置する建物の担当者としての日頃の管理面での注意点と併せてまとめてみました。
もくじ | AED | 使い方 | 注意点
もし目の前で傷病人が発生したら、絶対に人は慌てます。日頃からの準備が大切です!
AEDとは | AED | 使い方 | 注意点
AED(Automated External Defibrillator,)直訳すると、自動体外式除細動器です。
正しく動かない状態(除細動)の心臓に対して電気ショックを与えて、正しい状態に戻す機器です。医療従事者でない一般市民でも使えるように設計されています。
救急車到着までの平均時間は約8分です。その間の行動が生死を分けます!
一連の対処法 | AED | 使い方 | 注意点
倒れている人を発見したら、まずは次の確認を行います。
- 意識の確認
- 呼吸の確認
このどちらも無い場合にAEDを使用します。
簡単に使い方を説明すると
- 電源を入れる
- パッド2枚を倒れている人に貼る
- ショックボタンを押す
実はこれだけです。簡単ですね!AEDは誰でも簡単に使う事ができるように設計されています。
また、AEDのメーカーはいくつかありますがこの手順はどのメーカであっても共通です。さらに音声で使い方を説明してくれますので、初めてでも問題なく使うことができます。
パッドは基本的に右胸と左わき腹に貼ります(心臓を挟むように)
また、使用するときは必ず胸骨圧迫(心臓マッサージ)とセットで行います。
使用上の注意点 | AED | 使い方 | 注意点
基本的な使い方は触れましたが、使う時の注意点はいくつかあります。
それぞれまとめて行きます!
うつ伏せの人には使えるの? | AED | 使い方 | 注意点
AEDは、体に貼り付けた2枚のパッドに電気を流して心臓にショックを与えるものです。2枚のパッドで心臓を挟むように貼れていれば、人の体制がどうであれAED自体の使用には問題ありません。
ただ、うつぶせのままですと意識と呼吸の判断がしにくいというデメリットもあります。
動かしても問題が無ければうつ伏せにして胸骨圧迫を行うことがベストですが、ここはケースバイケースです。周囲の状況などによって変わってきます。
ペースメーカーが入っている人には? | AED | 使い方 | 注意点
AEDを張り付ける前には上半身を裸にして、胸骨圧迫を行います。
ペースメーカーを入れている方はほとんどが左鎖骨の下あたり(「心臓に近い箇所」と覚えましょう)に手術跡があったり、機械が入っている箇所が膨らんでいたりするのでわかると思います。
AEDはパッドとパッドの間を電気が流れますので、パッドを貼る際にペースメーカーから10センチ程度離せば使用できます。
もしネックレスなどを身につけているときは、パッドと触れないように注意しましょう。
女性への配慮は | AED | 使い方 | 注意点
上半身に対して処置を行いますので女性への配慮は必要です。
- 上着をかけて見えないようにする
- 通行人から見えないように周囲の人と協力する
などの配慮はすべきです。
子供にも使えるの? | AED | 使い方 | 注意点
子供にも使用できます。
AEDのパッドには主に未就学児(~6歳程度)用の小児用パッドもありますので、もし近くのAEDに小児用パッドが備え付けられていれば、そちらに交換したうえで処置しましょう。
もし小児用パッドが無い場合でも、通常の成人用パッドで使用しましょう
AED使用の際の注意点として、パッドとパッドが重ならないことが大切です。
子供の場合は体が小さいのでパッドをうまく離して貼れない場合は、「胸と背中」など、心臓を挟めていれば問題ありません。
雨の屋外で倒れていたら? | AED | 使い方 | 注意点
もし雨が降っている外で人が倒れていた場合は、
- 雨のかからない場所へ移動
- 倒れている人の体をタオルなどで拭いたうえで処置
これらを行ったうえで行いましょう。
AEDは電気を使用しますので濡れていると上手く使えません。
身体の表面が濡れていると、表面の水の部分を電気が流れてしまい、心臓にショックを与える事ができません。
胸毛が濃くてパッドが貼れない | AED | 使い方 | 注意点
パッドは皮膚にしっかり触れた状態でないと電気が流れません。パッドが浮いてしまうと使えないので、
- 体毛の薄い場所を選んで貼る
- AEDセットの中にカミソリやテープがあれば除毛して措置
などの対応を行います。
除毛テープを剥がす時の、ビリっとした痛みで起きてくれればいいのですが…
人工呼吸は | AED | 使い方 | 注意点
最近は、マウストゥマウスの人工呼吸は無理して行わなくてよいとの認識になっています。
- 嘔吐や吐血時の感染症のリスク低減
- 衛生的な観点
- 心理的配慮
などが理由です。ただ、胸骨圧迫とセットで人工呼吸を行う方が確実に有効です。
ただ、家族であれば行うべきだと思いますし、人工呼吸用のマウスシートもありますので、念のため携帯しておくと安心かと思います。
法的な責任は? | AED | 使い方 | 注意点
もし通りがかった他人にAEDを使用し、色々な措置を行なっても残念ながら助からなかった場合、遺族から心無い事を言われたり、訴えられたりしたら。。。と心配になりますよね。
厚生労働省からの通達では、
救命の現場に居合わせた一般市民が自動体外式除細動器を用いることは一般的に反復継続性が認められず、医師法違反にはならないものと考えられる。医師法違反の問題に限らず、刑事・民事の責任についても、人命救助の観点からやむを得ず行った場合には、関係法令の規定に照らし、免責されるべきであろう。
厚生労働省ホームページ」(https://www.mhlw.go.jp/)
上記のような通達が出ています。(法的効力がどの程度かは明言できませんが)
建物担当者の注意 | AED | 使い方 | 注意点
建物側で購入もしくはリースにてAEDを導入した後にも、万が一の際にきちんと動作するかどうかを定期的に確認することが必要です。
また、パッドは1回しか使えないため使用した場合はパッドを交換する必要があります。
メーカーはいくつかありますが、メンテナンス込みのリース契約にすることが一般的です。
これから設置する場合は、飲料の自動販売機と一体になった契約もありますので、調べて検討してみてください。
終わりに | AED | 使い方 | 注意点
医療従事者ではない一般的市民でも使用できるAED。もちろん使用する機会が無いことが一番です。
ただ、家族などの大切な人が目の前で倒れた時に助けるため、使い方を理解しておきましょう!
自分の行動範囲で常にどこにAEDがあるのかは意識しておきましょう!
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!
意識しないだけでAEDは町中に設置されています。しかし、使えなければ意味はないですよね。万が一の時のためにぜひお読みください!