この記事を読んで欲しい人 | ビル | B工事 | メリット
- ビルへの入居工事、B工事って何?
- B工事業者、金額が高いけど任せるべき?
このような方向けにまとめました!
もくじ | ビル | B工事 | メリット
- そもそもB工事とは
- A工事・C工事の具体例とは
- B工事・B工事業者について
- 最後に
今回は、防災センターがある規模のビルに入居する場合を想定して書いています。
防災設備の有無は建物の規模や用途によって異なりますので要注意です。
そもそもB工事とは | ビル | B工事 | メリット
そもそもB工事とは、ビル側から業者を指定され、その業者に対して発注する工事項目のことです。
業者の選定 | 費用負担 | |
A工事 | ビル側が選択 | ビル側負担 |
B工事 | ビル側が選択 | 入居者負担 |
C工事 | 入居者が選択 | 入居者負担 |
基本的には業者を選べませんが、費用は入居者側で支払います。支払いもビルを経由せずに直接業者さんに支払う事が多いです
A工事、C工事の具体例 | ビル | B工事 | メリット
本題のB工事の説明に入る前に、A工事とC工事の具体例を挙げていきます。
A工事の具体例
- 区画壁の新設工事
- 給水・排水の共用部側工事
- その他、通常使用のための工事
C工事の具体例
- 専有部内装(パーテーションなど)
- 什器備品購入
- 引っ越し作業
- 電話、ネット回線作業
- コンセントの増設(2次側)
上記は一例です。詳細はビル毎に異なりますので貸方基準書などをビル側に見せてもらい、事前に確認しましょう!
具体例 | ビル | B工事 | メリット
基本的なB工事項目は以下のとおりです
- 防災工事(感知器・非常放送・スプリンクラーなど)
- 空調増設
- (大元の)電源の増設
- コンクリなど躯体へのアンカー打設
ビル全体に関わるものや、影響の大きなものがB工事として指定されていることが多いと思います!
B工事は高い? | ビル | B工事 | メリット
B工事業社は工事金額が高い印象があります!
確かに、他の業者さんと比べて必ずしも最安値であることは少ないと思います。
ここは個人的な考えですが、
- ビルによってはサブコン、ゼネコンなどの大手を指定される
- 中央監視への取り込み作業などの作業が必要で、費用が見にくい
上記の理由から、少し割高となる(もしくは、金額比較ができずに高く見える)ことは多いと思います。
ただし、
- ビル側の音出しルールなどをしっかり守る。
- 防災工事であれば、防災センターの中央監視のデータ書き換えなどはどうしても高額になってしまう。
実務の中で見ていると、金額が高額になってしまうことに対しては致し方ない部分もあると思います。
B工事業者に任せるメリット | ビル | B工事 | メリット
もちろん、B工事業者さんに依頼するメリットはたくさんあります。
順に説明していきます!
ビルのルールを熟知している | ビル | B工事 | メリット
ビルに出入りしている業者さんなので、ビルへの届出や館内ルールなどは当然に熟知していると考えられます。ビル側との連携も密に取れますので、任せて安心です。
入居や退去する時はこちらも何かと忙しいです。ビル側との確認事項や届け出関係などで時間を取られるよりは、任せて安心の業者さんに依頼すると時間も節約できる場合が多いです。
ビルによって、入館手続きのルール・音出し作業の制約・養生ルールなどが異なります。B工事は契約後に一番先に実施しないといけない項目も多いので、工程を作る際にそのあたりの情報を持っていることも大きいと思います。
ビルの構造も熟知 | ビル | B工事 | メリット
防災工事や電気工事を行う際は専有部の中だけではなく共用部にも影響を与えます。
設備によっては防災センターに遠隔で監視している接点も作業しますので、外部の業者に作業させるよりはB工事業者に任せる方が無難です。
B工事業者に任せないデメリット | ビル | B工事 | メリット
ただし、様々な事情でB工事業社に任せない!自分の付き合いの業者でやるんだ!というケースもあるともいますが、その時には注意してもらいたいこともあります。
入居者側で選定した業者で実施した場合の実例を次に挙げていきます。
実例❶ 防災工事 | ビル | B工事 | メリット
オフィスの入居者での事例です。
- オフィス内装工事を実施
- 会議室などの間仕切り工事に関する防災工事を入居者側の業者で実施
本来であれば、非常放送や煙感知器、スプリンクラーなどの作業が必要でしたが、入居者側の業者の見解で非常放送のみ設置しておらず、約半年後の消防設備点検の際に指摘が挙がりました・・・
引渡しから時間が経ってしまうと業者側も動きが悪いので、改修してもらうまでにかなり手間と時間がかかりましたね。
(結局、半年後に入居者負担で工事をしたようです)
実例❷ 電源工事 | ビル | B工事 | メリット
ビル内の飲食店の内装工事の事例です。
- 飲食店新規オープン工事を実施
- 厨房用の電源が足りず、大元の電気室より新規配線・分電盤増設を入居者の強い希望でC工事にて実施
「大丈夫です!絶対問題は起こしません」との入居者さんと業者さんでした。
しかし、詳細な現場調査の結果、
- 電源取り出し作業時には部分停電が必要
- 部分停電するには他のテナントへも影響
- 法定点検作業がちょうど2ヶ月後(B工事業者にて実施予定)
上記の条件がクリアできず、結局業者側が嫌がり、後から「やはりB工事業者さんでお願いできませんか…」となりました。
調査などでここまで2か月間かかっていたので、単純計算ですが家賃2か月分を無駄にしたことになります。
色々調整した結果でしたので苦労しました。。入居企業の担当者にも平身低頭で謝罪されました。
私は契約開始当初からその可能性を指摘し、B工事業者さんにこっそり準備をしてもらっていたのでそのあとはスムーズに事が進みました。。
B工事金額を下げる裏ワザ | ビル | B工事 | メリット
ここでは、B工事金額を下げる裏ワザを紹介します。
「契約前に事前に交渉すること」 です!
- オフィスなので会議室もつくりたいですが、その際の防災工事を持ってくれれば契約します!
- 厨房に特殊機器を入れるので電源を事前に欲しい!
など、契約前の交渉材料に入れておくことでビル側が負担してくれることもあります。
応じてくれるオーナーさんだけではありませんので、参考として取り扱いをお願いします。
人気物件だったり、不動産市況によっても異なります。
最後に | ビル | B工事 | メリット
ビルへの入居工事や退去工事の時に出てくるB工事業者。
特に入居工事の時は今後のビルオーナーさんとの長い付き合いを考え、トラブルを避けるためにはB工事業者に発注することをお勧めします。
短期的には安くなっても漏れていることがあったりして後から請求されたり、別の入居テナントさんに迷惑をかけてしまったら大変です。
ただ、どうしても金額が高い場合は金額交渉をすることもできますよ!
最後までお読みいただきましてありがとうございました!
B工事業者って工事費が高い印象があると思います。その辺りも触れていきます!