この記事を読んで欲しい人 | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
この記事は
- 管理しているアパートの空室の原因が知りたい!
- なかなか満室にならない!
- どんな物件が不人気なのか知りたい。
上記の方に向けてまとめています。
もくじ | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
この記事では居住用のアパートと、オフィスビルの両方を対象にまとめています!
立地 | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
いきなり結論ですが、「不動産は立地が9割!」だと思っています。
居住用にせよ、オフィスにせよ最寄り駅や希望のエリアなどから探すことがほとんどです。
ただ、私はこれまでの実務の中で、立地が希望に合わなくても
- シャトルバスなどの交通手段を案内
- 出勤時間帯の渋滞や所要時間案内
- 朝の快速・急行などの運行状況を案内
これらを案内してお客さんの疑問、不満を解消して契約に漕ぎ着けたことがあります。
最初は「〇〇駅から〇分以内じゃなきゃ嫌!」というお客さんでも、コミュニケーションを取りながらニーズを汲み取り、徐々に話が進んでいくのは楽しいですね!
家賃等の条件 | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
家賃をはじめとしたお金に関わる条件は、契約するかしないかを決める大変重要な条件です。もちろん家賃だけではありません。一例を挙げると
- 家賃
- 共益費(管理費)
- 敷金(敷金の償却有無)
- 更新料
- 礼金
などが挙げられます。
エリアによって礼金や、敷金の償却の有無が異なります。
契約更新時の更新料や退去時の敷金償却についても同様です。
お金に関わるところはお客さん側でも予算がありますので、最後まで交渉する点だと思います。
個人的には、空室期間=収入0円なので、検討してくださる方がいるうちにどんどん契約していきたいと考えることが多いです。
家賃について交渉された場合、個人的にはフリーレント(賃料免除)をおすすめします。長期的に考えて判断したいですね。
間取り | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
居住用のアパートにしても、オフィスにしても、お客さん側の広さの希望が物件に合わないと契約には至りません。
ただ、オフィスの場合は間取りの希望が合わなくても取れる対策や、交渉の余地があります。
- 案内した空室の隣接区画が空いている場合、壁を撤去して広くする
- 複数の空室が離れている場合、事務所区画と倉庫区画用で別に両方まとめて案内する
- 空室がお客さんの希望と比較して広い場合、区画内に壁を立てて希望の広さに区切る
これらはどれも私が担当するビルで実施したものです。もちろんビルの構造などで異なりますが…
一方、居住用の場合はそこまでのことはできないかもしれませんが、
- お客さんの希望より部屋が狭い場合、近くのレンタルスペースなどを案内
- お客さんの希望より部屋が広い場合、多少の値下げで対応
などの交渉で決まったこともあります。
「大は小を兼ねる」と言いますが、広すぎても困ることはありません。
その分、家賃は高くなりがちなのでそこは交渉しましょう。何度も言いますが、空室のままだと収入0円です。。
建物のイメージ | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
気にする人と気にしない人の差が出ますが、建物自体のイメージも空室の原因になることがあります。
- 外壁や、共用部が汚い
- 事故物件である
- 入居中の他テナントのイメージがよくない
- 他の入居者のイメージがよくない
などが挙げられます。
事故物件をまとめたサイトや、インターネットでも過去の事件事故の履歴が残る時代です。
もちろん建物オーナーさん、不動産仲介業者さん、不動産管理会社側からも重要事項説明の義務はありますが、それ以上の情報についてもコンプライアンスの観点からは情報は開示しておくほうが安全な世の中です。
外壁など、お金をかければ改修できるところはまだマシですが、それ以外の要因だと苦労することもあると思います…。
ちなみに飲食店舗などが入居する雑居ビルでは24時間営業のマンガ喫茶が入居していると、業種によっては避けられることもあります。治安悪化のイメージがあるみたいです。
以前管理していたアパートでは敷地内、月極駐車場の一番目立つ位置に派手な改造車が停まっていました。
やはり印象が良くなくて、全く決まらずに苦労したのはいい思い出です(泣)
近隣のイメージ | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
建物そのものではなく、建物が建っているエリアのイメージでも空室への影響があります。
- 繁華街
- 学生の多い街
- その他エリアの特性や属性など
最寄駅からの距離、立地などはネットでも簡単に調べられますが、実際に現地を見てみてのイメージや雰囲気なども非常に大切です。
同じ住所でも、道路一本挟むだけで雰囲気が変わったりしますので、現地を見ることは必須ですね。
建物のスペック | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
ここからは、主に建物自体のスペックに関して過去にあった経験から一覧にしていきます。
対象としてはオフィスビル、商業ビルを対象にした事例が多いと思います。
これまでの間取り、家賃、その他の要因がクリアになっても、以下に挙げる条件と合わなくて成約しなかった悲しい過去をご覧ください・・・
柱が邪魔 | 建物スペック | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
オフィスでも飲食店舗でも、ある程度の広さになると内部のレイアウトの取り方も非常に大切になってきます。
床を無駄なく使用するためだけではなく、人の導線や視線の確保のために広いスペースを求めてくるお客さんを多く見てきました。
建物の構造的に柱が専有部内にある場合、どうしてもそれが邪魔になるケースもあります。
当然ですが柱は撤去できないので、柱があるせいでお客さんの要望がどうしても叶えられない場合は諦めることが多いですね。。
柱が邪魔と言われた場合は、「柱がないと書庫などの什器置く場所に困りますよ」と笑ってごまかすしか無いですね。
床荷重 | 建物スペック | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
オフィスビルでも商業ビルでも、どうしても重量物を設置したいお客さんもいらっしゃいます。
- 特殊な工作機械
- 耐火金庫
- 飲食店での水槽
これらを設置する場合は、ビルの設計時から想定されている床荷重のスペックと合わない限り、後からはどうしようもありません。
無理に設置した場合、短期間であれば影響が見えないことが多いです。しかし、最悪の場合は床が損傷したり、建物が痛みますのでキッパリと断りましょう。素人判断は危険です。
ビルの設計事務所やゼネコンに相談しましょう。
大量の駐車場 | 建物スペック | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
意外に駐車場需要は多いです。
営業車だったり、車での来客が多い業種であったり、大量の搬出入があったりとさまざまなケースが考えられますが、物件の問い合わせの早い段階で駐車場を希望している場合、駐車場が足りない場合はどんなに建物の条件が良くても、成約とならないケースが多いです。
対策としては
- 近隣の月極駐車場の空きを把握しておくこと。
- 面積の狭いオフィステナントに大量に駐車場を貸し出しすぎないよう、バランスを取ること
これらが有効でしょうか。
駐車場が足りないがために、部屋の契約が決まらないのはもどかしいですね。。
搬入導線 | 建物スペック | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
大きな商品の搬出入が日常的にある場合など、駐車場から廊下、エレベーターを使用するすべての導線のサイズを重要視することもあります。
扉のサイズ、エレベーターのサイズ、廊下の幅などが足りない場合は、正直どうしようもありませんね。
以前に、先方がかなりシビアに測っていく内見に対応したことがあります。
扉の開口部の幅が若干足りなくて、残念ながらお断りになりました。。。
旧耐震基準 | 建物スペック | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
耐震基準の見直しがあった昭和56年5月以前の基準で設計されている建物を旧耐震
それ以降の耐震基準で設計されている建物を新耐震基準と呼びます。
上記は認可のタイミングであり、建物自体の竣工のタイミングとは異なります。
(許認可を受けてから工事をして完成までの時間がかかるため)
以前に、ギリギリ旧耐震のビルを管理していましたが、入居していたテナントの方針が変わり、「従業員の安全のため、新耐震のビルに移転します!」と言われて一斉に退去しました。
家賃交渉などの小手先の交渉では取り付く島もなく、空いてしまった区画に新たに募集をかけるのは大変でしたね。。
「耐震補強すればいいじゃない」と言われますが、学校や郊外の建物ならまだしも、都心の稼働中のビルで耐震補強はあまり現実的ではありません。
終わりに | 空室 | 原因 | 対策 | 不動産
今回は、私が実務で経験した空室の原因についてまとめました。
空室の原因には家賃減額や工事などで対策が打てるものから、正直、どうしようもないものまで色々な種類があります。
空室が空室であることには必ず理由があります。
原因をしっかり分析し、対処していける参考になれば嬉しいです!
空室のままだと建物は傷んでしまいますし、すべての不動産オーナーさんの空室がなくなればいいのにと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!
私は居住用のアパートや、事業用のオフィスビルなどを10年以上管理してきました。その経験からまとめます。