この記事を読んで欲しい人 | リゾートマンション | 投資 | 体験談
- リゾートマンションが欲しい!
- 別荘にあこがれる!
- 安く買える!買ってしまおうかな・・・
という方に向けて、リゾートマンション保有から売却の際の体験談をまとめました。
もくじ | リゾートマンション | 投資 | 体験談
会社で保有していたリゾートマンション | リゾートマンション | 投資 | 体験談
以前に勤めていた会社で異なる地域に合計3棟ののリゾートマンションを区分所有していました。
本社は関東圏で不動産経営をしておりましたが、社員の福利厚生などのために取得したようです。
物件概要 | リゾートマンション | 投資 | 体験談
特定防止のために詳細は伏せますが、物件の概要を次にまとめます。
- 3物件はそれぞれ「スノーリゾートエリア」「温泉街」「湖の湖畔」
- 全て1990年頃に新築で取得
- 間取りはどの物件もおよそ60㎡
- 新築時の取得価格は、どの物件も3000万程度
この3000万の部屋が売却時にはどうなるか・・・
この記事の後半で実際の売却金額も書いています。
保有トラブル実例 | リゾートマンション | 投資 | 体験談
管理担当をしていた中で、保有中に実際にあったトラブルや懸念事項などをつらつら書いていきます。
購入を検討している方は是非ご覧ください!
修繕積立金不足 | リゾートマンション | 投資 | 体験談
1986年〜1990年頃は日本はバブル経済です。土地も建物も価格が上昇し続けると信じられていた時代です。
当然、いまほど工事の計画についてしっかり考えることなく、修繕積立金の額を設定しています。さらに、新築時に発売する時には管理費と修繕積立金は安いほうが売れやすいこともあり、今では考えられないくらい修繕積立金が安かったです。
当然、大規模修繕工事を見据えた蓄えはほとんどありませんでした。
修繕積立金を増額するためには総会などでの決議が必要で、かなり労力を使います・・・
管理組合機能不全 | リゾートマンション | 投資 | 体験談
リゾートマンションの管理組合をみると、まともに機能していないところがほとんどです。原因はいくつかあります。
- 組合員(居住者)が高齢化している
- 実際に住んでいる人が少ない
- そもそも関心が低い人が多い
管理組合がきちんと機能しないと様々なトラブルの原因になります。
等価交換マンション | リゾートマンション | 投資 | 体験談
等価交換方式により立てられたマンションを稀に見ますが、注意が必要です。
等価交換方式とは、土地所有者とデベロッパーが共同事業者となり、オーナーは土地を出資し、デベロッパーが建物を建て、それぞれの出資比率に応じて土地建物を取得することです。
https://www.homes.co.jp/
地主さんが所有している土地をマンション用地として提供する代わりに、そのマンションの部屋を取得するというものです。
最上階の角部屋を持っていたり、複数の部屋を持っていたりと、提供した土地の広さや規模によって異なる場合があるようです。
それでもきちんと機能して入ればいいのですが、私が扱っていた物件では全く逆でした。
- 元の地主が複数の部屋を所有
- 部屋が多い分、毎月の管理費、修繕費も多額
- 滞納が続き、未入金が溜まっていく
- 部屋が多いと言うことは管理組合での議決権も多く保有している
- 元々の地主であり、デベロッパー下請けの管理会社も強く言えない
と言う、見事なまでの悪循環に陥っていました
もし、購入を検討している場合は総会の議事録などをみせてもらうといいかもしれませんね。
正直、そこに本当に住んでいるほかの区分所有者の方が気の毒になりました…
共用部の操業停止 | リゾートマンション | 投資 | 体験談
新築当時は夢の詰まったリゾートマンションですから、共用部が豪華に作られていることが多いです。
- コンシェルジュ常駐
- 屋上に温泉
- ロッカー、乾燥室(スノーリゾートエリアのみ)
ただし、維持管理費用やメンテナンス費用などは考えずに作られているので、すでに廃止されているケースも多いです。かつて豪華だった共用部が閑散としていると、マンション全体の雰囲気にも悪影響です。
屋上に温泉が付いている物件は、劣化で防水層が切れたらどうするんだろうと、勝手に不安になっていました。適切に計画的に工事をしているような物件ではありませんでしたので。。
売却時の事例 | リゾートマンション | 投資 | 体験談
これらの事情もあり、社内での稼働率となども併せて検討し、売却することになりました。
ここからは実際の売却までの道のりについてまとめて行きます。
不動産業者選び | リゾートマンション | 投資 | 体験談
まずは不動業者選びから始めます。これがいちばん大事です。
全国に展開している有名不動産仲介も含めて色々相談したのですが、あまり条件や実績はよくありませんでした。
いろいろ比較検討した結果、結局はマンションのある現地の不動産業者にお願いしました。
売却をお願いするマンションの他の部屋も預かっていたので競争で無意味に下げられてしまうかも・・・という心配もありましたが、結果的には売却できたのでいい選択であったと思います。
申し込みなどが入った時などは地元の業者さんの方がフットワークも早く、管理人さんとのやりとりもスムーズでした。
売却時の手数料 | リゾートマンション | 投資 | 体験談
一般的には不動産売買業には成功報酬であるため、売買契約が成立し、契約した時のみ手数料を払います。
ただ、委託した不動産仲介会社は別で特別広告キャンペーンなるものを1年中実施しており、1ヶ月あたり数万〜10万程度払うと、成約率UPとの案内をされました。
当時は支払って仲介業者に積極的に動いてもらいました。
参考までに、宅建業法に基づく不動産仲介手数料の計算表を貼り付けます。
売買価格 | 報酬額 |
---|---|
200万円以下の部分 | 取引額の5%以内 |
200万円超400万円以下の部分 | 取引額の4%以内 |
400万円超の部分 | 取引額の3%以内 |
値崩れしているリゾートマンションのみの手数料ではたいした稼ぎにならないので、別枠のキャンペーンなどで収益をあげないと、経営していけないのは理解できます。
実際の売却金額 | リゾートマンション | 投資 | 体験談
3棟の物件全てをそれぞれに地元の不動産業者に依頼して売却を依頼しました。
(3物件とも一般媒介契約で依頼しましたが、全て最初に声を掛けた仲介業者で決まりました)
- 3物件はそれぞれ「スノーリゾートエリア」「温泉街」「湖の湖畔」
- 全て平成元年(1989年)に新築で取得
- 間取りはどの物件もおよそ60㎡
- 新築時の取得価格はどの物件も3000万程度
結局、3物件とも100万円台での売却となりました。。。
売却金額だけ見ると大損ですが、使わない物件に年間数十万円の維持費がかかっていましたので、売れるうちに売れてよかったと思っています・・・
それでも欲しい人へ | リゾートマンション | 投資 | 体験談
保有した場合の色々な問題点等はありますが、それでも欲しいと言う方へ。オススメの方法があります。
それは、民泊などで実際に何度か利用してみることです。
リゾートマンションを利用したい理由はそれぞれあると思います。
例えば、スキーが好きでその期間だけの利用と言うことであれば民泊で長期間借りることもできます。実際に利用してみることで管理状況や他の住民の利用状況などを確認できます。
短期間でまずは試してみましょう。
まとめ | リゾートマンション | 投資 | 体験談
バブル経済時代の遺産(だと勝手に思っている)であるリゾートマンション
夢が詰まっていますし、別荘を持っていると言う華やかさはあります。
ただ、維持管理や、売却などの出口戦略についても考えていかないと、将来的に大きな負債になりかねません。
リゾートマンションを専門に扱っていた不動産仲介業者さんは自虐的に「物件によってはババ抜きです」と言っていました。。
勢いなどで買ったりせずに、色々調べて実際に利用してみたりして慎重に検討しましょう!
私は以前に勤務していた会社で保有していたリゾートマンションの管理担当で、売却まで行いました。
もちろん全て実話です。ネタ半分でお読みください!