この記事を読んで欲しい人 | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
この記事は
- 外郭団体、第三セクターってなに?
- 半官半民の企業は安定してる?
- 仕事内容はどうなの?
- 働くうえでのデメリットはあるの?
と言う疑問をお持ちの方に向けて書いています。
もくじ | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
私自身も働いていた経験があります。実体験からまとめていきます。
もちろん会社によって異なるので個人の見解であり、一つの事例として参考程度にお読みください!
そもそも外郭団体、第三セクターって何? | 外郭団体 | 体験談
どちらも、地方公共団体の出資を受けて経営している団体という点で共通しています。
地方公共団体は、関連する外郭団体について健全な経営が維持されるよう、経営状況等を把握し、適切な関与を行うことが求められています。船橋市においては、平成29年12月に外郭団体のあり方に関する指針を策定し、資本金、基本金等の25%以上を出資または出捐している団体について、経営状況等の評価や概要の公表を行っています。
船橋市HP(http://www.city.funabashi.lg.jp/index.html
第三セクターとは地方公共団体が出資又は出捐を行っている一般社団法人及び一般財団法人(公益社団法人及び公益財団法人を含む)並びに会社法法人をいいます。
郡山市HP(https://www.city.koriyama.lg.jp/)
中で働く上での特徴 | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
ここからは実務にあたる上で、会社の中での特徴についてまとめていきたいと思います。
まず前提として、担当省庁などと絡んだ人事異動があることが大きな特徴です。
例を挙げてわかりやすく言うと、
- 〇〇部の部長は省庁からの出向で、そこがOKと言わないと何も進まない。
- 出向組は2〜3年でどんどん異動、交代していく。
こう言った特徴があります。
これらを踏まえて、普段の仕事の中での実体験をまとめます!
もちろん会社によって異なります!個人の体験なので、参考までに取り扱いください。
決裁の手間 | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
役所の体質が色濃いので、社内の決裁はかなり厳しいです。
また、本記事の執筆時点では電子決裁もまだ未導入なところも多いので、ハンコをもらいに決裁者をまわります。
決裁の種類によっては承認を得るための決裁者が10名を超えることもザラなので、ハンコをもらうだけでかなりの時間を要します。
テレワークをしているとなかなか会えなくて進みません。
まさにスタンプラリーです。
さらに、
- 委託契約などが長期間にわたるもの
- 金額が多額なもの
これらについては業者の選定手続きもなかなか厳格で、
- 入札
- プロポーザル
などの手続きが必要で、社内の決裁だけで1ヶ月かかることも。。
現場やビルのテナントさんからすると、ビルの管理委託や常駐警備などはコロコロ変えたくないですが、役所感覚からすると、同じ業者にずっと委託することは癒着の温床!という意識があるようです。
個人的には、警備会社さんなどはコロコロ変えたく無いですね。
ビルの常駐警備を変更すると引き継ぎだけで大変な労力を要します。
上が変わると一変 | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
初めに、『担当省庁からの出向のポストがある』と触れましたが、その人によって組織の方向性がかなり変わります。
会社全体の方針を決める重要な役職の人が定期的に変わるので、
- 昨年まで取り組んでいた業務が突然無くなる
- 反対に増えたりする
これらは非常によくあります。
後述しますが、皆社外ではなく社内での評価ばかり見てしまうのは、この人事体制位原因があると思います。
評価に全力 | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
人事評価も、担当省庁との関わりが大きいのが大きな特徴です。
毎年、目標の設定とその達成度合いを上長と共有しますが、全ての仕事の中において人事評価の優先度がかなり高いです。
昇任試験なども定期的にあるのですが、その面接準備や資料作成、論文の添削を業務時間中にやっているほどです。
顧客第一!ではないのが特徴です。通常の民間企業では考えられないと思います。
社内向け資料に全力 | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
社内の評価に全力なので、普段の業務から社内にどうよく見せるかを大切にする人が多いです。
また、そういうのを見せるのが上手い人が出世していきます。
個人的にはそう言った雰囲気は合わないですが、笑
目標は低く | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
毎年目標の設定と、その達成度合いについて資料を作りますが、逆に達成可能な目標を作る風土があります。
- 目標を100に設定して95で目標未達
- 目標を80にして、「頑張ってます!」と声を大きくして周囲にアピールしながら90で目標達成!
上記の二つでは、悲しいことに②の方が評価されてしまうような環境だったりします。
何度も言いますが、成果主義の民間とは大違いですよね。
年功序列の定額昇給 | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
評価制度は一応ありますが、先に述べたような少し残念な評価制度です。
評価だけでなく、昇給、昇任も役所の体制に非常によく似ているので、年功序列の要素が大きいです。
バリバリ結果を出したい!と言う方にはあまりお勧めしません。が、コツコツ長く働きたい!と言う方にはいいかもしれませんね。
この点に関してはメリットでもあり、デメリットでもあると思います。
メリットも | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
なんかよくない雰囲気。外郭団体、第三セクターの会社では働きたくありません!
働く上での閉鎖的な風土ばかり紹介してしまいましたね。もちろん、普通の民間企業にはないメリットもあるので、紹介しましょう!
福利厚生が充実 | メリット | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
役所の給料は、基本的には民間企業の水準に沿っていると聞いたことがあります。
なぜかと言うと、あまり高い給料をもらってしまうと『税金ドロボー!』と叩かれてしまうから。
なので、給料がものすごくいいわけではありません。
一方で、ものすごい福利厚生が完備されていることもあります。一例を挙げると、
- 持株積み立ての利率が良い
- 団体保険が格安
- 食事券補助
- 住宅手当
- 携帯などの貸与
給料以外の部分で手厚くなっています、
会社によって異なりますし、年々厳しくなっている傾向のようです。
昔は、社員旅行の時にお小遣いが配られた時代もあったとかなかったとか。。
退職金も | メリット | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
今や幻のような退職金もしっかり完備されています。
少し前に、老後2000万円問題が話題になりました。
個人的には、国民の全員がもっともっと投資に積極的になるべきで、自分の資産を増やすことに頭を使っていかなくてはいけないなぁと思っています。
会社の退職金に頼るつもりはありませんが、無いよりはあったほうがありがたいですね。
安定はしている? | メリット | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
民間企業ではありますが、一部税金が投入されていることもあり比較的安定はしています。
現に、コロナによって売り上げも下がりましたが賞与もしっかりと支給されています。
その分、自分で自分を厳しく律しないと人間は楽な方に流れてしまうので、自分の市場価値が下がっていかないようにするのが大変です。
担当省庁の組織改編で廃止になることも十分ありますし。
終わりに | メリット | 外郭団体 | 第三セクター | 体験談
公務員ではないがその色をかなり濃く受け継ぐ外郭団体、第三セクターなどの半官半民の企業。
働く上での注意点や昔からの風土など、働く上では戸惑うことも多いです。
ただ、安定していたり、長く働く上ではいいことも多いので、参考にしてもらえれば嬉しいです。
就職、転職とも入ってみなければわからないことはたくさんです。運も大事。入ってからその選択が正解だったと思える努力も大事にしましょう!
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!
役所関連のビルを「外郭団体」「第三セクター」と呼ばれる半官半民の会社で管理するのは、ビル管理業界ではよくあります。